リング(鈴木光司)

2002年12月13日
「この映像を見た者は、一週間後のこの時間に死ぬ運命にある」

同時刻に原因不明の死を遂げた、4人の若者が見たとされるビデオテープ。その謎を追う、雑誌記者浅川と大学の非常勤講師高山のふたりは、死の運命から逃れる方法を探す出そうとする。

テレビドラマ化、映画化、連続ドラマ化され、分類的にはホラーであるが、原作は浅川と高山の友情物語とも取れる。浅川にとって高山は、嫌うべき対象であり、高山も意図的に悪党を演じている。本来はもっとも純真で、自分が死ぬ直前まで友を思い続けているような人物であるのに。高山の想いは、確かに浅川に届くのだが……。

映像版では、貞子がテレビから抜け出してくる場面があり、そこで恐怖をあおっているが、原作にその場面はない。(日本ではデジタル放送が始まったばかりだが、アメリカではデジタル放送が主流である。即ち、日本ではアナログだった貞子の念は、海を越えてデジタルになったのである。すごいな)

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