グレープ2ndシングルにして、大ヒット曲。今や、さだまさしの代表曲の一つである、精霊流し。NHKでドラマ化もされている。

さだまさしが書いたとは思えない、と言っては失礼だが、文章は他の小説家と比べても見劣りしない。本作は、小説家さだまさしの著作である、と言える。

描かれているのは、自分自身の音楽遍歴、家族、友人のこと、戦争、人の死。そして、精霊流し。

小説として描かれてはいるが、内容は実際にあったこと、すべてはこの国の出来事、忘れ去られそうな個人の死、各々の読者に、各々の共感や、涙を誘うだろう。

精霊流しとは、「あなたを思い切りますよ」と自分に約束する、凄絶な別れの儀式なのである。

「こんげん話は面白うなかかもしれんばってん、戦争も原爆も知らん若っか人には覚えとってほしかと。そして今度はあんたたちが語り継いでくれんば、あの思いが無駄になる」

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